家を売るなら知っておきたい「付帯設備表」の書き方!
エアコンや照明は残すべき?
「家を売るとき、エアコンはそのまま置いていった方がいい?」
「照明器具は持っていっても問題ない?」
「古い給湯器の調子が悪いけれど、修理してから引き渡す必要はある?」
一戸建てやマンションを売却するとき、多くの売主様が迷うのが、エアコン・照明・給湯器・食洗機・浴室乾燥機など、住宅に付属している設備をどうするかという問題です。
そこで重要になるのが、「付帯設備表(ふたいせつびひょう)」です。
付帯設備表は、物件に付属する設備について、残すのか、撤去するのか、故障や不具合があるのかなどを確認するための重要な書類です。国土交通省の資料でも、エアコン、給湯設備、照明器具などの有無等を記載するものとされています。(国土交通省)
特に中古住宅の売却では、設備について「聞いていた話と違う」という認識のズレが、引渡し後のトラブルにつながることがあります。
この記事では、加古川市・高砂市・姫路市・播磨町・稲美町で不動産売却を検討している方に向けて、付帯設備表の基本から、エアコンや照明を残す・撤去する判断基準、トラブルを防ぐ書き方まで詳しく解説します。
1.付帯設備表とは?家を売るときになぜ重要なのか
付帯設備表とは、売買する住宅に設置されている設備について、どの設備を引き渡すのか、現在どのような状態なのかを確認するための書類です。
代表的な設備には、
●エアコン
●照明器具
●給湯器
●食洗機
●浴室乾燥機
●換気扇
●インターホン
●床暖房
●ガスコンロ
●IHクッキングヒーター
●温水洗浄便座
●テレビアンテナ
などがあります。
ここで大切なのは、「家に付いているものは全部買主様に引き渡す」とは限らないということです。
売主様が新居でも使用したい設備があれば、契約内容に沿って撤去することもあります。
反対に、売主様にとって不要な設備でも、買主様にとっては非常に便利な場合があります。
つまり、売却前に「何を残して、何を撤去するのか」を明確にしておくことが重要なのです。
2.付帯設備表は「正直に書く」が最大のポイント
付帯設備表で最も注意したいのが、設備の状態を実際より良く書いてしまうことです。
例えば、
「エアコンは問題なく使用できます」
と記載していたのに、引渡し後すぐに冷暖房が効かなくなった場合、買主様との間でトラブルになる可能性があります。
一方、
「冷房は使用できるが、効きが弱い」
「設置から10年以上経過している」
「給湯器からエラー表示が出ることがある」
など、売主様が把握している不具合や経年劣化を正確に伝えておくことは、トラブル防止につながります。
ただし、付帯設備表に不具合を書けば、どんな場合でも売主様の責任がなくなるわけではありません。
売買契約書の内容や特約、売主様が知っていた事情、説明内容などによって判断が変わるため、設備の状態に不安がある場合は、契約前に不動産会社へ相談することが重要です。
3.エアコンは残す?撤去する?どちらが正解?
家を売却する際、特に判断に迷いやすいのがエアコンです。
●新しくて正常に使えるエアコンなら「残す」選択肢も
比較的新しいエアコンで、正常に動作しているのであれば、そのまま引き渡すことで買主様に喜ばれるケースがあります。
特に、
●リビングのエアコン
●設置からそれほど年数が経っていない
●リモコンも正常
●冷暖房が問題なく使える
といった設備なら、物件の付加価値として考えられることがあります。
ただし、「置いていけば必ず高く売れる」という意味ではありません。
設備を残すことによる売却価格への影響は、物件や買主様の希望によって異なります。
4.10年以上経過した古いエアコンはどうする?
古いエアコンの場合は、少し慎重な判断が必要です。
「まだ動くから置いていこう」
と考える売主様もいますが、買主様からすると、
「引渡し後すぐに故障するかもしれない」
「電気代が高いかもしれない」
「新しいエアコンに交換したい」
という可能性があります。
そのため、古いエアコンは、残す・撤去する・状態を明確に説明するという3つの選択肢を比較して決めることが大切です。
また、エアコンを撤去する場合は、配管穴や室外機の設置場所なども含めて、引渡し状態を事前に確認しておきましょう。
5.照明器具は残す?持っていく?
照明器具もトラブルになりやすい設備です。
例えば、お気に入りの照明器具を新居でも使用したいのであれば、売却前に「撤去する」と決めておくことが重要です。
一方、特に思い入れがない照明器具であれば、残しておくことで買主様がそのまま利用できる場合があります。
注意したいのが、
●リモコンがない
●電球が切れている
●一部点灯しない
●スイッチの接触が悪い
といった状態です。
「照明あり」とだけ伝えるのではなく、実際の状態を確認しておくことが重要です。
6.給湯器の不具合は絶対に隠さない
住宅設備の中でも特に注意したいのが給湯器です。
例えば、
「たまにエラーコードが表示される」
「お湯が出るまで時間がかかる」
「追い焚きができないことがある」
「異音がする」
などの症状がある場合、売却前に必ず不動産会社へ伝えましょう。
「今は使えているから大丈夫」
と自己判断してしまうと、後から認識の違いが発生する可能性があります。
設備の不具合を把握しているのであれば、修理するのか、現状を説明して引き渡すのか、契約条件としてどのように整理するのかを事前に決めることが大切です。
7.「古い設備=全部交換」ではありません
不動産売却でよくある誤解が、
「古い設備は全部新品に交換してから売った方が高く売れる」
という考え方です。
実際には、必ずしもそうとは限りません。
例えば給湯器が古いからといって高額な費用をかけて交換しても、交換費用以上に売却価格が上がるとは限りません。
エアコンや照明も同じです。
大切なのは、
「修理・交換費用」
と
「売却価格への影響」
を比較することです。
場合によっては、設備を交換するよりも、現状を正確に説明して、そのまま売却する方が売主様の手残りが多くなることもあります。
8.付帯設備表を書く前にチェックしたい7項目
売却前には、次の項目を確認しておきましょう。
●①何を残すのか
●②何を撤去するのか
●③正常に動作するのか
●④不具合や故障はないか
●⑤リモコンや付属品は揃っているか
●⑥設置から何年程度経過しているか
●⑦過去に修理・交換した履歴があるか
特に重要なのが、「売主様が知っている不具合を隠さないこと」です。
分からないことを無理に「正常」と記載する必要はありません。
「分からない」「確認できない」という場合も、そのまま不動産会社に相談してください。
9.契約不適合責任と付帯設備表はどう関係する?
不動産売却では、契約不適合責任という言葉も知っておきたいところです。
これは、引き渡された物件が契約で予定された内容に適合していない場合に、契約内容などに応じて売主様が一定の責任を負う制度です。
ただし、設備についてどこまで売主様が責任を負うのかは、売買契約書や特約の内容によって異なります。
実際の不動産取引では、付帯設備について一定の免責を定める契約例もあります。RETIOの資料にも、付帯設備について契約不適合責任を負わない旨を定めた契約例があります。(Retio)
しかし、「免責と書けば何でも売主様が責任を負わなくてよい」という意味ではありません。
特に売主様が宅建業者の場合など、一定の法的制限があるため注意が必要です。RETIOにも、宅建業者売主について契約不適合責任を免責する特約が問題となった事例があります。(Retio)
そのため、売主様個人が中古住宅を売却する場合でも、契約書と付帯設備表をセットで確認することが重要です。
10.付帯設備表で失敗しないための3つの鉄則
家を売るときは、次の3つを意識してください。
鉄則①「残す・撤去する」を契約前に決める
引渡し直前になって、
「これは持っていきます」
「これは残します」
となると、買主様との認識がズレる可能性があります。
売買契約前に整理しておきましょう。
鉄則②不具合は小さなことでも伝える
「少し音がする」
「たまにエラーが出る」
「最近使っていない」
なども、分かる範囲で伝えることが重要です。
鉄則③分からないことは自己判断しない
設備の状態や契約上の責任について、
「これは売主負担?」
「修理しないと売れない?」
「撤去費用は誰が払う?」
など疑問があれば、契約前に不動産会社へ確認してください。
11.加古川市・高砂市・姫路市・播磨町・稲美町で家を売るなら
兵庫県の東播磨・西播磨エリアでは、築年数の経過した一戸建てや中古マンションを売却するケースも少なくありません。
古い住宅ほど、
「給湯器が古い」
「エアコンが10年以上経過している」
「食洗機が動かない」
「浴室乾燥機をほとんど使っていない」
など、設備について判断が必要になるケースがあります。
だからこそ、売却価格だけを見るのではなく、設備の状態・修理費用・撤去費用・買主様への説明・契約条件まで総合的に考えることが重要です。
12.不動産売却の成功は「高く売る」だけではありません
不動産売却では、
「少しでも高く売りたい」
と考えるのは当然です。
しかし、本当に重要なのは、売却価格だけではありません。
●契約後にトラブルにならない
●引渡しをスムーズに完了する
●予想外の修理費用を発生させない
●不要な設備交換をしない
●最終的な手残りをできるだけ多くする
こうした点まで含めて売却を考えることが大切です。
付帯設備表は、単なるチェックシートではありません。
売主様と買主様の認識を一致させ、引渡し後の「言った・言わない」を防ぐための重要な確認資料です。
まとめ|付帯設備表は「正確に・正直に・契約前に」が基本
家を売るときのエアコンや照明、給湯器などの設備については、
「新しいから残す」
「古いから撤去する」
と単純に決めるのではなく、設備の状態・買主様のニーズ・撤去費用・修理費用・契約条件を総合的に判断することが重要です。
そして何より大切なのが、売主様が把握している不具合を正確に伝えることです。
付帯設備表の記載内容や契約不適合責任の範囲は、個々の売買契約によって異なります。分からないまま自己判断せず、契約前に不動産会社へ確認しましょう。
兵庫不動産では、不動産業界歴28年・1,000件超の売買実績をもとに、査定価格だけではなく、設備の状態や売却後のトラブルまで考えた不動産売却をサポートしています。
「古いエアコンは残した方がいい?」
「給湯器を交換してから売った方がいい?」
「照明器具は持っていってもいい?」
「この設備の故障は付帯設備表にどう書けばいい?」
このようなお悩みも、売却前にお気軽にご相談ください。
加古川市・高砂市・姫路市・播磨町・稲美町で不動産売却をお考えなら、設備の状態まで確認したうえで、売主様にとって最適な売却方法をご提案します。
※本記事は一般的な不動産売却に関する情報です。個別の契約内容や責任範囲については、売買契約書・特約等を確認し、必要に応じて宅地建物取引士・専門家へご確認ください。付帯設備表については国土交通省の資料でも、エアコン・給湯設備・照明器具等の有無などを記載するものとされています。(国土交通省)