一戸建て・土地の売却前に知っておきたい!「アスベスト調査義務化」と売主が損をしないための対策【2026年最新】
「親から相続した古い実家を解体して土地として売りたい」
「築年数の古い一戸建てを売却したいけれど、アスベストの調査は必要?」
「解体業者からアスベスト調査が必要と言われたけれど、誰が費用を負担するの?」
古い一戸建てや空き家、古家付き土地を売却するとき、このような疑問を持つ売主様が増えています。
特に近年は、アスベスト(石綿)に関する解体・改修工事の規制が強化され、2023年10月1日以降に着工する建築物の解体・改修工事では、一定の資格要件を満たした者による事前調査が必要になりました。(石綿総合情報ポータルサイト)
さらに、一定規模以上の工事では、事前調査結果を電子システムで報告する制度もあります。
ただし、ここで非常に重要なのが、「アスベスト事前調査の義務=売主本人が必ず調査をして役所へ届け出る」という意味ではないことです。
実際の事前調査や報告の主体は、原則として解体・改修工事を行う元請業者または自主施工者です。(環境省)
では、古い家を売却する売主は何を知っておけばいいのでしょうか?
この記事では、加古川市・高砂市・播磨町・稲美町・姫路市などで一戸建て・土地を売却する方が、解体費用や契約トラブルで損をしないために知っておきたいアスベスト規制と売却時の注意点を、不動産売却の実務目線から詳しく解説します。
● 結論:古い家を売るなら「売却前にアスベストの可能性を把握」することが重要
最初に結論からお伝えします。
古い一戸建てを所有しているからといって、売主本人に一律でアスベスト事前調査を行う義務が発生するわけではありません。
しかし、
● 建物を解体して更地にする
● 建物を大規模に改修する
● 買主が購入後に解体する予定がある
● 古家付き土地として売却する
● 解体費用を売却価格の判断材料にする
というケースでは、アスベストの有無が売却価格や解体費用、引渡し時期に影響する可能性があります。
そのため売主様にとって重要なのは、
「自分に調査義務があるか」だけではなく、「売却後にどのような工事が行われ、誰がどの費用を負担するのか」を売却前に整理しておくことです。
● 2026年現在、アスベスト事前調査はどんな工事で必要?
厚生労働省・環境省の制度では、建築物を解体・改修する場合、工事の規模にかかわらず、工事対象部分について石綿含有建材の有無を事前に調査することが基本となっています。
事前調査では、設計図書などの資料確認と目視調査を行うことが必要です。(石綿総合情報ポータルサイト)
そして、一定規模以上の工事については、調査結果の報告も必要になります。
具体的には、
● 建築物の解体工事:解体部分の床面積合計80㎡以上
● 建築物の改修・補修工事:請負代金100万円以上
● 工作物の解体・改修工事:請負代金100万円以上
などが報告対象です。(環境省)
ここで注意したいのは、80㎡未満ならアスベスト調査そのものが不要という意味ではないことです。
80㎡という数字は、主に「事前調査結果の報告対象となる一定規模」の基準です。
つまり、
「80㎡未満だから何も調べなくていい」
という判断は危険です。
● 2023年10月から「有資格者による事前調査」が必要に
2023年10月1日以降に着工する建築物の解体・改修工事では、一定の資格要件を満たす者による事前調査が義務付けられています。(石綿総合情報ポータルサイト)
一戸建て住宅については、条件を満たす一戸建て等石綿含有建材調査者などが調査を行うことができます。
また、一般建築物石綿含有建材調査者や特定建築物石綿含有建材調査者など、対象建築物に応じた資格制度があります。(石綿総合情報ポータルサイト)
そのため、古い家を解体する場合は、
「知り合いの解体業者にそのまま壊してもらう」
という昔ながらの進め方ではなく、法令に対応した事前調査が行われるかを確認することが重要です。
● 古い家なら全部アスベストが入っているの?
これもよくある誤解です。
築年数が古い=必ずアスベストが含まれている
というわけではありません。
一方で、過去には住宅や建築物のさまざまな建材に石綿が使用されていたため、古い建物については「使われている可能性がある」という前提で確認することが重要です。
また、アスベストを含む建材が見つかった場合でも、建物に存在しているだけで直ちに撤去しなければならないという意味ではありません。
問題になるのは、主に解体・改修などで建材を切断・破砕・撤去する際の飛散防止対策です。
そのため、
「古い家だから怖い」ではなく、「解体・改修するときに適切な調査と対策を行う」
という考え方が大切です。
● 売主が特に注意したい「解体費用の想定違い」
古家付き土地の売却で問題になりやすいのが、売却価格だけを見てしまうことです。
例えば、
土地価格を2,000万円と想定していたとしても、建物を解体して更地にする場合、
● 建物解体費用
● アスベスト事前調査費用
● 石綿含有建材が確認された場合の除去・処分費用
● 廃棄物処分費用
● 整地費用
● その他の付帯工事費用
などが発生する可能性があります。
つまり、
「土地が2,000万円で売れる」=「2,000万円がそのまま手元に残る」
わけではありません。
特にアスベスト含有建材が確認された場合は、通常の解体工事とは異なる対応が必要になることがあります。
そのため、解体してから売るのか、古家付きのまま売るのかを、査定の段階から比較することが重要です。
● 「解体して更地にする」ことが本当に正解とは限らない
古い家を所有している売主様から、
「古いから解体して更地にしたほうが高く売れるでしょう?」
と相談されることがあります。
しかし、必ずしもそうとは限りません。
土地の立地や形状、前面道路、用途地域、建築条件、買主層などによっては、古家付き土地の状態でも購入したい買主が存在する場合があります。
さらに、売主様が解体費用を負担して更地にした結果、
解体費用をかけた分だけ手取り額が増えるとは限りません。
だからこそ、
● 古家付きで売る
● 売主負担で解体して更地で売る
● 買主側で解体する条件にする
など、複数の売却方法を比較することが大切です。
● 「古家付き土地」で売る場合のアスベスト問題はどう考える?
古家付き土地として売却する場合、売主が建物を解体しないのであれば、売却時点で直ちに売主自身が解体工事の事前調査を行うという話にはなりません。
ただし、買主が購入後に建物を解体する予定であれば、その解体工事について買主側と解体業者が適切な事前調査・報告等を行うことになります。
そこで重要なのが、売買契約の条件整理です。
例えば、
● 建物を解体するのは売主か買主か
● 解体費用は誰が負担するのか
● アスベストが確認された場合の費用負担はどうするのか
● 解体工事の時期はいつか
● 建物の状態について売主がどこまで説明するのか
などを、契約前に明確にしておくことが重要です。
「アスベストが見つかった場合は全部買主負担」と一方的に考えるのではなく、契約内容と実際の工事条件を整理しておくことがトラブル防止につながります。
● 売却前に売主が準備しておきたい5つの資料
古い一戸建て・実家・空き家を売却する場合は、次の資料をできるだけ集めておきましょう。
● 建築確認済証・検査済証
● 設計図・平面図・仕様書などの建築資料
● 建物の築年数が確認できる資料
● 過去のリフォーム・増改築の履歴
● 解体・改修工事を行った場合の資料
これらの資料が残っていれば、建物の状態を確認するうえで役立ちます。
特に相続した実家の場合、売主本人が建物の詳細を把握していないケースも少なくありません。
だからこそ、「分からないことを無理に断定しない」ことも重要です。
● 「2006年以降の建物だから絶対安心」とは限らない
アスベストについては「2006年に使用禁止になったから、それ以降の建物なら問題ない」と単純に判断するのもおすすめできません。
既存建築物については、使用された建材や施工時期などを個別に確認する必要があります。
そのため、売却時には、
築年数だけで判断せず、実際の建材・設計図書・施工履歴などを確認すること
が重要です。
● 加古川市・高砂市・播磨町・稲美町・姫路市の古家売却で特に注意
兵庫県内でも、
● 加古川市
● 高砂市
● 播磨町
● 稲美町
● 姫路市
などでは、相続した実家や古家、空き家を売却したいというご相談があります。
特に、
「建物を解体して土地として売る」
という場合は、土地価格だけでなく、
解体費用+アスベスト関連費用+測量・登記等の費用+売却諸費用
まで含めて手取り額を考えることが重要です。
● 売主様が解体前に確認すべきチェックリスト
古い一戸建てを解体して売却する場合は、次の項目を確認しましょう。
● 建物の築年数を確認したか
● 建築図面や仕様書が残っているか
● 過去に増改築・リフォームをしていないか
● 解体業者が石綿事前調査に対応しているか
● 有資格者による調査を実施するか
● アスベストが確認された場合の費用を見積もっているか
● 一定規模以上の場合の報告手続きについて確認したか
● 解体費用を含めた「売却後の手取り額」を計算したか
● 更地売却と古家付き売却を比較したか
● 売買契約書で解体・費用負担について明確になっているか
これらを売却前に確認するだけでも、後からのトラブルを大きく減らせます。
● まとめ|古い家の売却は「解体する前」の判断が重要
アスベスト規制は年々厳格化しています。
現在は、建築物の解体・改修工事について事前調査が必要であり、2023年10月からは一定の資格要件を満たした者による建築物の事前調査が必要になっています。(石綿総合情報ポータルサイト)
また、解体部分の床面積が80㎡以上の解体工事など、一定規模以上の工事では事前調査結果の報告も必要です。(環境省)
ただし、この制度を「古い家を所有している売主全員が自分でアスベスト調査をして役所に報告する制度」と理解するのは誤りです。
売主様にとって大切なのは、
「解体するのか」
「古家付きのまま売るのか」
「解体費用を誰が負担するのか」
「アスベストが確認された場合の費用やスケジュールをどうするのか」
を、売却前に整理することです。
兵庫不動産株式会社では、不動産業界歴28年・1,000件超の売買実績をもとに、単純な査定価格だけではなく、売主様の状況に合わせた売却方法を一緒に検討します。
「相続した古い実家をどうすればいい?」
「解体してから売ったほうがいい?」
「古家付き土地のまま売却できる?」
「解体費用やアスベストが心配」
このような場合も、解体ありきで考える必要はありません。
売却前に一度ご相談いただき、
「更地にして売る場合」
「古家付きで売る場合」
それぞれの費用・売却価格・手取り額・リスクを比較してから判断することをおすすめします。
古い家ほど、「壊してから考える」のではなく、「売却方法を決めてから壊す」。
これが、売主様の大切な資産を守るための重要なポイントです。
加古川市・高砂市・播磨町・稲美町・姫路市で一戸建て・土地・空き家・相続不動産の売却をご検討の方は、ぜひお気軽に兵庫不動産株式会社へご相談ください。