【心理的瑕疵】
「訳あり物件」でも売却できる?
正直に伝えて納得できる価格を目指すプロの方法
「実家で家族が孤独死してしまったけれど、この家は売れるのだろうか?」
「過去に家の中で事故があった。買主に伝えないといけない?」
「お隣さんとのトラブルがあるけれど、売却するときに説明する必要がある?」
このようなお悩みを抱えて、不動産会社への相談をためらっている方は少なくありません。
いわゆる「訳あり物件」や「事故物件」と呼ばれる不動産は、一般的な物件とは違った売却方法や説明が必要になる場合があります。
しかし、「訳ありだから売れない」「事故物件だから価値がゼロになる」というわけではありません。
大切なのは、物件にどのような事情があるのかを整理し、必要な情報を適切に確認したうえで、売主様と買主様の双方が納得できる条件をつくることです。
こんにちは。
兵庫不動産株式会社の柴田です。
私は不動産業界で28年、これまで1,000件を超える不動産取引に携わってきました。
加古川市・高砂市・播磨町・稲美町・姫路市を中心に、さまざまな事情を抱えた不動産の売却相談をお受けしています。
今回は、心理的瑕疵・訳あり物件・事故物件を売却するときに知っておきたいポイントを、できるだけ分かりやすく解説します。
1.そもそも「心理的瑕疵」とは?
不動産売却でよく耳にするのが、「心理的瑕疵(しんりてきかし)」という言葉です。
一般的には、その不動産について買主が心理的な抵抗を感じる可能性がある事情を指す言葉として使われています。
特に不動産取引では、
●過去に人の死が発生した
●殺人事件があった
●自殺があった
●事故死があった
●周辺環境に重大な問題がある
●近隣とのトラブルがある
など、さまざまな事情が問題になることがあります。
ただし、これらがすべて法律上同じ「心理的瑕疵」として扱われるわけではありません。
国土交通省のガイドラインは、特に「過去に人の死が生じた不動産」について、宅地建物取引業者がどのように調査・告知するかという考え方を整理しています。(国土交通省)
そのため、インターネットで「事故物件=必ず○年間告知」「孤独死=必ず事故物件」と単純に判断するのは適切ではありません。
実際の事案ごとに、死因、発生場所、発生時期、発見状況、特殊清掃の有無、社会的影響などを確認することが重要です。
2.「孤独死=必ず事故物件」ではありません
心理的瑕疵の相談で非常に多いのが、「家族が孤独死したので、もう売れないのでは?」というご相談です。
しかし、孤独死が発生したというだけで、すべてのケースが同じ扱いになるわけではありません。
国土交通省のガイドラインでは、自然死や日常生活の中での不慮の死については、原則として告げなくてもよいとされるケースが整理されています。
一方で、買主から事案の有無について質問された場合や、社会的影響の大きさなどから買主が把握しておくべき特段の事情がある場合には、告知が必要になることがあります。(国土交通省)
つまり、
「孤独死だから必ず事故物件」
でも、
「自然死だから絶対に何も伝えなくていい」
でもありません。
ここが非常に重要です。
3.一番避けたいのは「事実を隠したまま売却すること」
訳あり物件の売却で、私が売主様に最初にお伝えしたいのが、
「分かっている事実は、最初に整理しておきましょう」
ということです。
「できれば知られたくない」
「価格が下がるのが怖い」
「売れなくなるかもしれない」
そう考えるのは当然です。
しかし、重要な事実を把握しないまま取引を進めると、後になって買主とのトラブルにつながる可能性があります。
不動産売買では、契約内容や説明内容が非常に重要です。
そのため、
●いつ発生したのか
●どこで発生したのか
●どのような事情だったのか
●発見までの期間
●特殊清掃を行ったか
●リフォームを行ったか
●近隣で知られている事情なのか
●買主から質問があったか
など、分かる範囲の事実を整理しておくことが大切です。
国土交通省のガイドラインでも、売主から過去の人の死について告知書等への記載を求めることが、通常の情報収集として整理されています。(国土交通省)
4.「告知する=売れない」ではありません
ここも非常に大切です。
売主様から、
「告知したら誰も買ってくれないですよね?」
と聞かれることがあります。
しかし、不動産を購入する人の考え方は一人ひとり違います。
例えば、
●購入価格を抑えたい
●リフォームを前提に探している
●土地として購入したい
●建て替えを検討している
●投資用として検討している
●物件の事情を理解したうえで購入したい
という買主様もいます。
そのため、心理的瑕疵があるからといって、売却の可能性を最初から否定する必要はありません。
むしろ重要なのは、事情を理解してくれる買主様に、物件の価値を正確に伝えることです。
5.訳あり物件は「マイナス」だけを見てはいけない
心理的瑕疵がある物件の場合、どうしても「過去の事情」に目が向きます。
しかし、不動産の価値はそれだけでは決まりません。
例えば、
●駅から近い
●土地の形が良い
●日当たりが良い
●前面道路が広い
●生活利便性が高い
●建物をリフォームできる
●建て替えが可能
●土地として利用できる
●周辺環境が良い
など、物件そのものが持っている価値があります。
だからこそ、訳あり物件の売却では、
「マイナス情報を隠す」のではなく、「マイナス情報も含めて物件全体の価値を正しく伝える」
という考え方が重要です。
6.売却価格は「事情だけ」で決めない
心理的瑕疵があると、価格への影響を心配される方が多いと思います。
もちろん、買主様が心理的な抵抗を感じる事情があれば、一般的な物件と比べて価格条件に影響する可能性があります。
しかし、
「事故物件だから一律○%下がる」
というような単純な計算はできません。
物件の所在地、土地価格、建物の状態、築年数、駅距離、需要、事案の内容、経過期間、告知内容など、さまざまな要素を総合的に考える必要があります。
そのため、査定では「訳ありだから安くする」のではなく、物件そのものの価値を確認したうえで、事情による影響を考えることが重要です。
7.「仲介」と「買取」どちらがいい?
訳あり物件の売却方法には、大きく分けて仲介と買取があります。
仲介の場合
仲介では、不動産会社が買主様を探します。
時間をかけて条件の合う買主様を探せるため、
「できるだけ市場価格に近い条件で売却したい」
という方に検討しやすい方法です。
一方、物件の事情を理解してくれる買主様を探す必要があるため、通常の物件より時間がかかる場合があります。
買取の場合
買取では、不動産会社や買取事業者などが直接購入します。
買主探しの期間を短くできる可能性があり、
●早く売却したい
●室内を大きく手直しせず売りたい
●広告掲載をできるだけ抑えたい
●相続後の管理負担を早く終わらせたい
といったケースで検討されます。
ただし、買取価格は、購入後のリフォーム・清掃・販売・保有などのコストが考慮されるため、仲介による売却価格と同じになるとは限りません。
だからこそ、最初から買取だけに決めるのではなく、仲介と買取の両方を比較することが大切です。
8.近隣トラブルがある物件は別の視点も必要
「隣人とのトラブルがある」というご相談もあります。
ただし、近隣トラブルは人の死に関する国土交通省のガイドラインとは別の問題として考える必要があります。
例えば、
●騒音問題
●境界に関するトラブル
●越境
●私道・通行問題
●近隣住民との継続的な紛争
など、内容によって重要性が大きく異なります。
「近所と少し仲が悪い」という話と、「現在も継続している重大な紛争」では、不動産取引上の意味が違います。
だからこそ、売主様だけで判断せず、具体的な事実を不動産会社へ伝え、どのような説明が必要なのかを確認することが重要です。
9.訳あり物件ほど「最初の相談先」が重要
訳あり物件の売却では、
「どこに相談するか」
が非常に重要です。
価格だけを聞いて終わるのではなく、
●どの事情が問題になるのか
●どこまで調査するのか
●買主への説明はどうするのか
●仲介と買取のどちらが適しているのか
●価格にどのような影響が考えられるのか
●売却までどのような流れになるのか
まで確認しましょう。
特に心理的な負担が大きい売却では、「話しにくいことも話せる担当者かどうか」が非常に大切です。
10.兵庫県・加古川市・姫路市・高砂市・播磨町・稲美町の訳あり物件もご相談ください
私は、これまで不動産業界28年・1,000件超の取引経験があります。
営業だけでなく、管理職としての経験もあり、売買仲介、契約、土地取得、住宅販売など、さまざまな不動産取引に携わってきました。
現在は、
加古川市・高砂市・播磨町・稲美町・姫路市
を中心に、不動産売却のご相談をお受けしています。
訳あり物件だからといって、
「こんなことを相談しても大丈夫かな?」
と遠慮する必要はありません。
むしろ、事情が複雑な物件ほど、早い段階で相談しておくことが大切です。
まとめ|訳あり物件は「隠す」のではなく「正しく整理して売る」
心理的瑕疵や訳あり物件の売却で大切なのは、
「訳ありだから諦める」ことでも、「事情を隠して売る」ことでもありません。
大切なのは、
●物件の事情を整理する
●必要な調査を行う
●告知が必要な事項を確認する
●物件そのものの価値を正しく査定する
●仲介と買取を比較する
●事情を理解してくれる買主様を探す
ということです。
国土交通省のガイドラインも、過去の人の死について一律の扱いをするのではなく、事案の内容や経過、買主からの質問、社会的影響などを踏まえた告知の考え方を示しています。(国土交通省)
「事故物件だから売れない」
「孤独死があったから価値がない」
と最初から決めつける必要はありません。
大切な不動産だからこそ、事情も含めて正しく整理し、売主様にとって納得できる売却方法を一緒に考えることが重要です。
「実は家族に言いにくい事情がある」
「過去に家の中で人が亡くなっている」
「近隣とのトラブルが心配」
「事故物件になるのか分からない」
「まずは売却できるのかだけ知りたい」
そんな段階でも構いません。
兵庫不動産株式会社では、柴田が最初から最後まで直接ご相談をお受けします。
無理に売却をすすめることはありません。
まずは現在の状況をお聞かせください。
「売るかどうか」ではなく、「まず知る」ことから始めてみませんか。
未来の幸せをあなたと。
兵庫不動産株式会社
代表取締役:柴田 佳昌