【媒介契約の更新】
他社で3ヶ月売れないとき、更新前に売主様が確認すべきこと
「大手の不動産会社に売却を任せて3ヶ月。でも、まだ売れていない……」
「担当者から『もう一度、媒介契約を更新しませんか?』と言われたけれど、このまま同じ会社に任せて本当に大丈夫?」
不動産売却をしていると、このような悩みを抱える売主様は少なくありません。
特に、専任媒介契約や専属専任媒介契約の契約期間が終了するタイミングは、売主様にとって大切な判断の時期です。
こんにちは。
兵庫不動産株式会社の柴田です。
私は不動産業界歴28年、1,000件超の不動産取引に携わってきました。
加古川市・高砂市・播磨町・稲美町・姫路市を中心に、不動産売却のご相談をお受けしています。
今回は、
「3ヶ月売れなかった不動産の媒介契約を、そのまま更新していいのか?」
という問題について、売主様が確認しておきたいポイントを詳しく解説します。
結論:更新する前に「この3ヶ月間、何をしてくれたのか」を確認してください
3ヶ月売れなかったからといって、必ずしも「不動産会社が悪い」とは限りません。
反対に、
「3ヶ月売れなかった=価格を下げればいい」
とも限りません。
大切なのは、売れなかった原因を具体的な数字と活動内容から検証することです。
更新のハンコを押す前に、まず次の項目を確認してください。
● レインズには適切に登録されているか
● レインズの取引状況は「公開中」になっているか
● 他社から問い合わせが何件あったか
● 他社からの内覧依頼は何件あったか
● 実際の内覧は何件あったか
● 購入申込は何件あったか
● ポータルサイトの閲覧数はどうだったか
● 問い合わせ数はどうだったか
● 売却価格は現在の市場価格と合っているか
● 売れない理由について担当者から具体的な説明があるか
この中でも、特に確認していただきたいのが、
「他社から購入希望者を紹介してもらうための活動が、きちんと行われていたか」
です。
媒介契約の「3ヶ月」はどういう意味?
不動産売却でよく聞く「3ヶ月」という数字。
これは特に専任媒介契約・専属専任媒介契約の契約期間を考えるうえで重要です。
国土交通省の標準媒介契約約款でも、専任媒介契約について契約期間などが定められています。(国土交通省)
ただし、ここで重要なのは、
「3ヶ月経過=必ず契約を更新しなければならない」
という意味ではないことです。
売主様には、契約期間終了のタイミングで、
このまま現在の不動産会社に依頼を続けるのか、別の不動産会社に相談するのか、売却条件を見直すのか
を考える選択肢があります。
だからこそ、3ヶ月目は非常に重要なのです。
3ヶ月売れなかったら、まず「価格」だけを疑わない
不動産が売れないと、
「価格が高いからですよ」
と言われることがあります。
もちろん、価格は非常に重要です。
しかし、売れない原因は価格だけではありません。
例えば、
● 売却価格が市場相場と合っていない
● 物件写真が少ない
● 広告の見せ方が弱い
● 物件のメリットが伝わっていない
● 他社への情報提供が十分でない
● 内覧につながる問い合わせが少ない
● 問い合わせはあるが内覧につながらない
● 内覧はあるが購入申込につながらない
など、さまざまな原因が考えられます。
つまり、
「売れない」という結果だけを見るのではなく、「どこで止まっているのか」を分析することが重要です。
売却活動は「問い合わせ→内覧→申込」のどこで止まっている?
私は売却相談を受けるとき、単純に「3ヶ月売れなかった」という結果だけでは判断しません。
例えば、
問い合わせがほとんどない
この場合は、
価格・広告・物件情報の見せ方
などを疑います。
問い合わせはあるが内覧が少ない
この場合は、
問い合わせから内覧につながらない理由
を確認する必要があります。
内覧はあるが購入申込がない
この場合は、
価格・室内状態・立地・周辺環境・競合物件
などを総合的に検討します。
購入申込はあるが条件が合わない
この場合は、
価格交渉や引渡し条件などの条件調整
が必要になる場合があります。
このように、
「売れない」という一言だけでは、本当の原因は分かりません。
レインズは売主様が確認できます
ここは、現在の不動産売却で非常に重要なポイントです。
レインズ(REINS)とは、不動産会社同士が物件情報を共有するためのネットワークシステムです。
国土交通省も、レインズについて、不動産会社が物件情報を検索し、売買の相手方を探すための仕組みとして説明しています。(国土交通省)
さらに現在は、専任媒介・専属専任媒介などの物件について、売主様自身が取引状況を確認できる「売主専用画面」があります。
2025年1月からは、レインズ登録証明書に二次元コードが掲載され、売主様が売却物件の取引状況を確認しやすくする仕組みも強化されています。(国土交通省)
これは売主様にとって非常に大きなメリットです。
「囲い込み」がないか確認することも大切
不動産売却で注意したい言葉の一つが、
「囲い込み」
です。
囲い込みとは、売主側の不動産会社が自社で買主側の仲介も行うことなどを目的として、他社からの紹介を実質的に妨げるような行為を指します。
国土交通省も、囲い込みについて、売主・買主双方の利益を損なう可能性があり、市場の公正を害するものとして説明しています。(国土交通省)
もちろん、
「3ヶ月売れなかった=囲い込みをされている」
と断定することはできません。
しかし、
「他社から問い合わせがあるのに、なぜ内覧につながらないのか?」
「レインズ上の取引状況はどうなっているのか?」
という確認はしておくべきです。
更新前に必ず「レインズの登録状況」を確認する
専任媒介契約では、レインズへの登録義務があります。
国土交通省の資料によると、専任媒介の場合は契約締結の日から7日以内、専属専任媒介の場合は5日以内の登録が必要とされています。(国土交通省)
そして現在は、売主様自身が登録内容や取引状況を確認できる仕組みが整えられています。(国土交通省)
ですから、
「レインズに登録されていますか?」
と担当者に確認するだけでなく、
売主様自身でも登録証明書や売主専用画面を確認する
ことをおすすめします。
活動報告書を「数字」で確認してください
専任媒介契約では、業務の処理状況について定期的な報告が必要です。
国土交通省資料では、専任媒介契約の場合は2週間に1回以上、専属専任媒介契約の場合は1週間に1回以上の報告が示されています。(国土交通省)
ここで売主様が確認したいのは、
「頑張って営業しています」
という言葉ではありません。
● 他社からの問い合わせ件数
● 自社への問い合わせ件数
● 内覧件数
● ポータルサイトの反響
● 購入希望者からの質問
● 競合物件の状況
● 価格変更後の反響
などです。
数字を見ることで、売却活動が本当に動いているのか判断しやすくなります。
「アクセス数が多い=売れる」ではありません
不動産会社から、
「インターネットのアクセス数は多いです」
と言われることがあります。
もちろんアクセス数は参考になります。
しかし、
アクセス数が多いことと、購入申込が入ることは別問題です。
例えば、
100人が物件ページを見ても、
問い合わせ0件
↓
内覧0件
↓
購入申込0件
なら、売却にはつながっていません。
逆に、アクセス数がそれほど多くなくても、
問い合わせ
↓
内覧
↓
購入申込
につながることがあります。
そのため、
「アクセス数」だけではなく、「問い合わせ・内覧・申込」という実際の反響を見ることが重要です。
3ヶ月売れないとき「値下げ」だけを提案されたら?
ここも注意してください。
価格変更が必要なケースはもちろんあります。
しかし、
「3ヶ月売れなかったので100万円下げましょう」
というだけでは不十分です。
なぜなら、
「なぜ100万円下げる必要があるのか」
という根拠が必要だからです。
確認したいのは、
● 現在の競合物件
● 最近の成約事例
● 現在の売出事例
● 土地・建物の状態
● 築年数
● 立地
● 市場の動き
● 問い合わせ・内覧状況
などです。
価格を下げる前に、
「現在の価格で売れない理由」
を説明してもらいましょう。
同じ不動産会社に更新するメリットもあります
ここまで読むと、
「3ヶ月売れなかったら不動産会社を変更した方がいい」
と思われるかもしれません。
しかし、それも一概には言えません。
例えば、
● 問い合わせが多い
● 内覧も複数件入っている
● 購入申込まで進んでいる
● 広告活動もしっかり行われている
● 市場分析が明確
● 担当者との信頼関係がある
のであれば、更新して売却活動を継続することも選択肢です。
重要なのは、
「3ヶ月経ったから変更」ではなく、「3ヶ月間の活動結果を見て判断する」
ことです。
不動産会社を変更する前に確認したい5つの質問
媒介契約の更新を迷っているなら、担当者に次の質問をしてみてください。
● この3ヶ月間で、問い合わせは何件ありましたか?
● そのうち内覧は何件ありましたか?
● 他社からの問い合わせは何件ありましたか?
● レインズの登録状況と取引状況を確認できますか?
● 今後3ヶ月で、何を変えて売却する予定ですか?
この質問に対して、
具体的な数字と改善策が出てくるか
を見てください。
「もう一度任せてください」だけではなく、改善策が重要
売主様にとって重要なのは、
「もう一度頑張ります」
という言葉ではありません。
大切なのは、
「今まで何が問題だったのか」
そして、
「次の3ヶ月で何を変えるのか」
です。
例えば、
「価格を変更します」
だけではなく、
「現在の競合物件と成約事例を比較した結果、価格を○○万円に変更します」
「広告写真を撮り直します」
「販売図面を改善します」
「他社への情報提供を強化します」
など、具体的な説明があるかを確認してください。
兵庫不動産株式会社は「売主様が納得して決めること」を大切にしています
兵庫不動産株式会社では、売主様に無理に媒介契約を迫るような営業は行っていません。
「他社で3ヶ月売れなかったけれど、原因を知りたい」
「媒介契約を更新するか迷っている」
「現在の価格が適正なのか知りたい」
「レインズの登録状況を確認したい」
というご相談も、お気軽にお声掛けください。
私、柴田が直接対応します。
不動産業界で28年、これまで1,000件を超える不動産取引に携わってきた経験をもとに、売主様の立場から一緒に状況を整理します。
3ヶ月売れなかったからといって、
あなたの不動産に価値がないわけではありません。
そして、
必ず価格を下げなければならないとも限りません。
重要なのは、
「なぜ売れなかったのか」
を冷静に確認することです。
媒介契約の更新をする前に、
● レインズ登録
● 取引状況
● 問い合わせ件数
● 内覧件数
● 購入申込件数
● 広告活動
● 競合物件
● 現在の売却価格
● 今後の販売戦略
を確認してください。
そして、
「この不動産会社なら、次の3ヶ月で何かが変わる」
と納得できるのであれば、更新を検討すればいいのです。
反対に、
「今までと同じことを繰り返すだけなのでは?」
と感じるのであれば、更新前に一度、別の不動産会社へ相談してみるのも一つの方法です。
他社で3ヶ月売れなかった方へ|柴田のセカンドオピニオン
「今の不動産会社に任せ続けて大丈夫?」
「媒介契約を更新するか迷っている」
「売れない原因を第三者に見てもらいたい」
そんな売主様は、現在の活動報告書や販売資料を持ってご相談ください。
私は、売主様の不安をあおって他社からの変更を迫るのではなく、
「なぜ売れないのか」
を一緒に整理することを大切にしています。
必要であれば、
現在の売却価格が適正なのか
広告方法に問題がないか
レインズの登録・取引状況をどう確認するか
今の媒介契約を更新するべきか
などを、一つずつ確認していきます。
営業ノルマはありません。
しつこい営業電話もいたしません。
「ちょっと相談してみたい」という段階でも大丈夫です。
不動産売却は、焦って決める必要はありません。
大切な不動産だからこそ、納得して次の一歩を決めてください。
まとめ|3ヶ月売れないときこそ「更新前の確認」が重要
今回のポイントをまとめます。
● 媒介契約が3ヶ月経過したからといって、必ず更新しなければならないわけではありません
● 3ヶ月売れない原因を価格だけに決めつけない
● 問い合わせ・内覧・購入申込の数字を確認する
● レインズの登録状況・取引状況を確認する
● 専任媒介・専属専任媒介では定期的な業務報告があります
● 「囲い込み」がないか、他社からの紹介状況を確認する
● 値下げする場合も、根拠を確認する
● 更新するなら「次の3ヶ月で何を変えるのか」を確認する
● 納得できない場合は、更新前にセカンドオピニオンを受ける
そして何より、
「3ヶ月売れなかった=あなたの不動産が悪い」ではありません。
売却活動を一度立ち止まって検証することで、次に取るべき行動が見えてくることがあります。
媒介契約の更新で迷っている方は、ハンコを押す前に一度ご相談ください。
兵庫不動産株式会社の柴田が、最初から最後まで直接対応します。
「未来の幸せをあなたと。」
売却後の生活まで考えた不動産売却を、一緒に考えます。
※不動産売却に関する契約内容や解約条件等は、個々の媒介契約の内容によって異なります。具体的な契約については、現在締結している媒介契約書をご確認のうえ、不動産会社等へご確認ください。